次世代LEDバレイ構想とは(2019年7月策定)

 

  徳島県では、2005年12月、光(LED)関連産業の集積を目指す「LEDバレイ構想」を策定し、策定時、わずか10社だった本県LED関連企業は、現在では157社まで集積が拡大し、高品質なLED応用製品の海外市場への展開やLEDの新用途開発・応用研究の推進、LED関連企業の集積拡大と相乗・連携効果の発現により、LEDバレイ徳島の世界展開を目指しています。

 

  LED関連産業が急成長するなか、可視光領域のLEDとその応用製品の汎用化が進み、新規企業の事業参入の増加により、国内外の大手・中小企業間のコスト競争が激しさを増しており、県内LED関連企業は、販路確保による事業の安定化や下請けからの脱却、更なる成長と飛躍に向けて、今後どのような経営戦略を打ち立てるかといった大きな変革期に立たされています。

 

  こうしたなか、新たな光源として注目を集める次世代LEDは、今後の光源市場及び応用製品市場において急激な成長が期待されており、新たな光関連産業の創出と国内外における大規模な市場拡大につながる大きなインパクトを持っています。

 

  徳島県では、光が持つ可能性を活かした新たな地方創生の取組みとして、2018年10月、地域における若者の修学・就業を促進し、地域活力の向上や持続的発展を目的とする国の「地方大学・地域産業創生交付金」の事業採択を受け、この事業を核に、LED関連産業をはじめ本県産業の更なる成長と飛躍に向け、次世代の光が持つ可能性を活かした新産業の創出と優れた研究開発人材の好循環を目指す上での新たな構想をまとめました。

 

本構想では、「深紫外光」や「赤外光コム」、「テラヘルツ光」、「LD」等、汎用LEDとは異なる特性を持つ光源を「次世代LED」と定義します。

※「LEDの波長領域ごとの分類等」については、こちらを御覧ください。

 

構想の本文

次世代LEDバレイ構想[PDF:2.52MB]

 

構想の目標年次

 本県産業の未来を支える次世代LED応用製品の開発と社会実装、産学金官連携による自立的な経済循環を見据え、本構想の目標年次を「2027年(令和9年)」とします。

 

構想の基本目標

~次世代LEDによる新たな光関連産業の創出と集積機能の飛躍的向上~

 次世代LEDを活用した本県LED関連企業の「新分野への事業展開」や「異業種連携」等の推進と、若者の「学び・就業」及び光関連技術者の「リカレント教育」の促進等により、「光のすべての波長領域」にわたる新たな「光関連産業の創出」と「集積機能の飛躍的向上」を目指します。

 

構想の内容 ~5つの戦略~

 

<戦略1>新分野を切り拓く次世代LED応用製品の「社会実装」

高等教育機関における新たな光源の開発と最先端の光応用研究を推進するとともに、研究シーズ・技術開発ニーズのマッチングや異業種・異分野連携を促進し、次世代LED応用製品の開発・社会実装を加速します。

 

<戦略2>企業集積効果によるLED応用製品の「高付加価値化」と「市場拡大」

市場が拡大するLDや、AI・IoT等の第4次産業革命の新たな技術との融合によるLED応用製品の高付加価値化と県内企業の技術力向上を促進するとともに、県外企業との協業や人材交流をはじめ、国内外の市場における販路開拓を支援します。

 

<戦略3>光の最先端研究を通じた魅力的な人材育成と就業の促進

国内外から若者を呼び込む、魅力あふれる「修学環境づくり」と「就業の場の創出」に取り組み、世界トップレベル人材による最先端研究を推進するとともに、新事業展開に向けたスタートアップ支援を行います。

 

<戦略4>高度な産業人材育成のための「光関連リカレント教育」の推進

LED関連企業の技術革新を支援するため、LED関連企業の技術者・研究者の更なるスキルアップと幅広い産業分野からの光関連産業への人材参入を促進し、産学官連携による「光関連リカレント教育」を推進します。

 

<戦略5>「光関連技術を習得し、展開するなら徳島!」のブランド構築

本県の次世代LEDをはじめとする「光関連産業振興」の先進的な取組みや、県内企業が開発する高品質な応用製品・優れた技術を広く発信し、国内外から「ひと」を呼び込む「徳島ブランド」の構築に取り組みます。

 

 

(注)「LEDバレイ構想(2005年12月策定)」は、こちらを御覧ください。

 

 

 

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